宮本輝の流転の海第4部「天の夜曲」の中に、主人公が息子に向かって、人間の「たたずまい」というものについて語ったくだりがあるが、とても好きな場面・言葉である。「人間の相、そして目の深さは、その人の心根や教養や経験や修練や、とりわけ思想や哲学といったものによって培われていくもので、決して生まれつきのまま不変であったり、また毀誉褒貶によって変化するものでもない。品も徳も、それによってもたらされる人相も目の深さや力も、野菜の花と同じく、人々のためになるかならないかの、その存在の意識に依っているのかもしれない・・・・。」 野菜の花の部分は前段を理解しないと唐突かもしれないが、大意は理解できると思う。最近深くこの言葉を考えさせられ、ビジネスの指針にも、少しではあるかもしれないが、意識をしている。品と徳、目の深さ・力・・・・明日の自分は、昨日の自分より少しは成長していたいものである。
メリークリスマス!!